臨床心理士とはどのような専門性を持つか

当オフィスのカウンセラーは、臨床心理士の資格を取得した者がカウンセリングを担当します。

臨床心理士について

現在カウンセラーの資格には特別この資格がなければカウンセリングを行ってはいけないという決まりはありません。カウンセリングを勉強しトレーニングを重ねれば、独自にカウンセリングを行うことも可能です。(公認心理師という国家資格ができましたが、今後もカウンセリングは公認心理師に限ったものではありません。→公認心理師は名称独占の資格をご参照下さい。)

現在カウンセラーが最も多く働いている現場は、学校と病院現場が大多数を占めます

では、資格を持っている場合、どのような人がカウンセリングを行っているかというと、多くの場合、臨床心理士という資格を持った人が従事しており、その数は段々と増えています。

臨床心理士とは

臨床心理士とは4つの専門性を掲げる民間資格です。

1988年に資格認可が始まり、現在万3万人以上の人が資格を取得するに至りました。(1998年が転機。臨床心理士が誕生した

資格さえあればカウンセリングが十分に行えるかというと、決してそういうわけではありませんが、この資格を取得した人は、ある種の養成課程を修了していることを意味します。

詳しくは、リンク から臨床心理士資格認定協会のHPを見ていただく方が良いと思いますが、この記事でも簡単に触れております。

現在のところ、臨床心理士の資格を得るためには、所定の大学院で修士課程を修了することが条件になっています。

学部で何を先行していたかは関係なく、概ね指定の大学院での過程を修了することが資格取得の基本要件になります。

多くの臨床心理士は修士論文を書きつつ、指定の大学院で臨床的トレーニングを受けています。(1種指定大学院には、心理相談センターのような施設が設けられています。→大学院等付属のカウンセリング機関一覧

資格更新制度

臨床心理士資格は、5年で資格を更新する制度があります。5年間の内に、認定協会が定めた基準を満たす研修等に参加することが必須になります。つまり、資格取得後も継続して専門性向上のため研鑽を続けています。このことが制度として備えられています。個人では、認定協会が定める基準以上の研修の機会を得ようとする人も多くいます。

4つの専門性

臨床心理士には主に4つの専門性があります。

それは、心理面接・心理査定・臨床心理的地域援助・研究活動とされます。

  • 心理面接

心理面接とは、いわゆる心理カウンセリングのことを指します。この専門性が臨床心理士専門性の中核ではないかと私は考えています。

基本的に1対1のカウンセラーとの対話の中で、より良い方向を共に探究していく作業と言うこともできるでしょう。

方法は精神分析的アプローチ、人間中心アプローチなど様々ですが、他の職種が行う、「相談」・「教育」・「指導」とはまた別な専門性です。当オフィスのホームページでは、この心理面接に関する説明を様々な角度から行っています。他の記事もご参照下さい。

  • 心理査定

説明の仕方は多数考えられますが、医師が行う「診断」とは異なります。また臨床心理士に診断する権限はありません。では、何を行っているのかと言えば、「体験を理解すること」と考えています。それは面接形式で行われることもあれば、心理検査を用いる場合もあるでしょう。

  • 臨床心理的地域援助

心理面接や、心理査定、その他臨床心理学観点からの様々な蓄積などから、個人だけではなく、集団に対する援助を行うことがあります。例えば、日々の活動の中でストレスに詳しくなった臨床心理士が、ストレス対策のプログラムを構築し、企業や学校などで役立てていただくことがこの活動に該当するでしょう。

  • 研究活動

幅は広いのですが、諸活動を通して浮かび上がってきた課題やテーマに関して研究を行うことがあります。例えば、ストレスを対処する方法を実践してきた臨床心理士が、大規模なストレスに関する実態調査を行い、数量的にまとめ、論文化するなどして、その傾向を明らかにするなどの活動です。

精神科医と臨床心理士の違いは視点にある?もご参照下さい。

活動領域は幅広い

臨床心理士は医療機関と、教育関係機関に多く在籍しています。医療機関においては、各種の精神疾患を治療中の方の心理カウンセリングや検査を担当しています。また、教育関係機関においては、不登校などの支援を担う役割をもっています。

学校に配置されているスクールカウンセラーの多くは、臨床心理士資格を取得しています。そして、現在、その活動領域は非常に広くなっており、医療・教育をはじめ、司法・産業・福祉などの分野においても活動しています。(カウンセラーが働く7つの領域を参照)

医療機関だけでもその活動の幅は非常に広くなっています。

例えば、精神科や心療内科が最も関係が深いように思えますが、その他、小児科、産婦人科、神経内科などとも接点があります。

また、内科や整形外科、眼科、耳鼻科、リハビリテーション科などにも臨床心理士の活動があります。精神科と心療内科以外の医療関係領域も、今後益々、その活動の幅や可能性を深めていくと想像されます。

このように多様な領域に従事していますが、活動分野が異なっても、カウンセリングを行う際の、臨床心理士ないしはカウンセラーとしての一貫した態度が必要であると考えています。→合わせて、学校の他、内科や整形外科とも協同する臨床心理士の活動があるをご参照下さい。

臨床心理士のカウンセリングを受けてみたいと思ったら・・・

臨床心理士が支援を行っている機関は一昔前に比較して非常に多くなりました。もし支援を受けてみたいと検討中の方は、臨床心理士に出会うにはというコンテンツが日本臨床心理士会によって作成されています。リンク先は、当オフィスブログの該当記事へ飛びます。

またカウンセリングを受ける際の事前準備などについては、当サイトでもカウンセリングの受け方に必要なのは、警戒心?というコンテンツを作成しました。こちらもご参照下さい。

臨床心理的地域援助

研究活動